

離乳期
乳歯は、生後6,7カ月に下の前歯から生えはじめます。乳歯が生え始める頃、いよいよ離乳も始まりますが、生えてくる時期や順序には、個人差がありますのであまり心配する必要はありません。1歳を過ぎる頃には、上下の前歯が4本ずつ、合計8本の乳歯が生えてきて、噛み噛みができるようになります。この頃になってもまだ1本も乳歯が生えてこないようなら、歯科医院での検査が必要でしょう。1歳4,5カ月頃には、最初の奥歯(第一乳臼歯)が生え、1歳半頃には乳犬歯も生えてきますので、食べ物を噛みきったり、噛み潰したりできるようになります。このように噛み合わせの高さが増し,顎も大きくなると、舌の動きもより自由になりますので,食べる機能や、言葉を発音する機能も発達してきます。

萌出性歯肉炎(歯ぐきが赤い)
歯が生えるときに、歯を被っている歯肉と歯の間のすきまに、食べカスなどが入って、歯肉に炎症を起こして赤く腫れたりすることがあります。これを萌出性歯肉炎と呼びます。通常は口の中を清潔にして様子を見ますが、ひどければ治療が必要です。
萌出性歯肉炎
上唇小帯の異常(歯ぐきと唇を結ぶ粘膜が邪魔)
上唇を引き上げたときに唇の裏側と前歯の歯肉の間についている粘膜のひだのような部分を上唇小帯といいます。上唇小帯が問題になるのは、前歯と前歯の間に入りこみ、歯の隙間の原因となっているときです。乳歯の間は様子を見ても良いですが、永久歯に生え変わっても同じ状態なら切除します。切除により歯の隙間は自然に閉じてきます。
上唇小帯の異常
口唇裂とはどんな病気?
口唇裂は、一般に上唇が裂けた状態で生まれてくる先天性の裂奇形です。裂(切れ目)の範囲も僅かに裂けているものから、口唇から鼻腔まで拡大することもあります。また左右どちらかの片側性の場合と左右の両方に裂が生じる両側性があります。
口蓋裂とはどんな病気?
口蓋裂とは、口の中で口腔と鼻腔を隔てている口蓋(上顎の歯列の内側の部分)の部分に、裂を生じて生まれてくる先天性の裂奇形です。口蓋裂にも片側性と両側性があり、裂の程度も口蓋全体に及ぶものから、口蓋の奥の軟口蓋だけに裂があるもの、口蓋垂(のどちんこ)のみ割れているもの、表面から見えない口蓋粘膜の下の筋組織だけに裂が存在するものまでさまざまなタイプがあります。
口唇裂、口蓋裂は、単独で発生するものや、両方が合併して発生することも多く見られます。この合併した裂奇形を唇顎口蓋裂といいます。
唇顎口蓋裂の治療は?
口唇裂,口蓋裂の赤ちゃんに対する治療の目的は、生まれつき離れて開いている裂奇形の部分を、手術により閉じ合わせて通常の形に戻す(形成手術)ことと、口や鼻の正常な機能(栄養摂取、呼吸、発音など)を習得できる(機能回復)ようにすることです。

乳前歯の生えはじめ(生後7カ月から1年頃)
生後6カ月から8カ月で下の乳前歯が生えてきます。離乳が始まり歯の汚れが気になりますが、この時期は唾液の分泌も多くなり、下の前歯についた乳や離乳食のカスは、よだれにより洗い流されますので、まだ歯ブラシによる歯磨きは必要ないでしょう。
生後10カ月頃から上の前歯が生えてきますが、ここは唾液による洗浄作用が届きにくい場所なので、歯についた汚れが自然にはとれにくく歯ブラシによる歯磨きが必要になってきます。歯磨きの導入時期ですので,手早く磨いて歯ブラシに慣らし、1日1回の歯磨き習慣をつけましょう。また、寝る前の授乳はそろそろやめにして、ジュースやスポーツ飲料を哺乳ビンで与えることもむし歯の原因となりますので、1歳を目安に卒業しましょう。
乳臼歯の生えはじめ(生後1歳から1歳半頃)
1歳頃には乳歯の前歯が生えそろい、奥歯(第1乳臼歯)が生えてきます。上の前歯の歯と歯の間はむし歯になりやすく、奥歯は噛む面に溝があり、食べカスや歯垢(プラーク)が溜まりやすいため、1日1回は歯ブラシを使った歯磨きが必要となります。
親が歯を磨いてあげるときの基本姿勢は、親が横座りかあぐらをかくように座り、ひざの中に子供の頭を入れて安定させます。(寝かせみがき)
歯ブラシはヘッドが小さく、毛先の短いものを選び、ペングリップ又は指先を使って持ち、毛先を歯の表面にきちんと当て、軽い力で細かく振動させるように動かして磨きます。力が強いと痛がり、歯磨きを嫌がるもとになりますので注意しましょう。まだ習慣づけの時期ですから、歯の汚れを徹底的に取ろうというより、飲み物や食べ物、食べ方に気をつけて、歯の汚れやその中に細菌を増やさないようにする方が重要です。
間食も取り始める時期ですが、甘いものは他の味覚を隠し、嗜好性もつきやすいので、子供の好むままに甘いものを与え過ぎないようにするなどの配慮も必要です。