お年寄
■お口の中は加齢と共にどうなっていくでしょう
「いつまでも噛める喜びを」
■お口の手入れ方法
「長寿を楽しむために」
■総入れ歯
「食べる楽しみいつまでも」
●歯
高齢になると歯やその周囲の歯肉、骨も、加齢による変化がみられます。歯の表面は徐々にすり減ってきます。
また、一般に神経と言われる歯髄組織は、年齢とともに狭く、小さくなります。これらの加齢変化のため、歯髄の疾病に対する防御機能、回復力は低下し、歯髄腔が狭くなるため歯の治療に困難をきたす場合が少なくありません。

●歯周組織
歯肉は弾性が低下し、張りがなくなります。歯肉退縮がみられ、歯根が露出します。
このような変化とともに、加齢にともなって歯周病の発症頻度は高まり、歯の喪失率も高まる傾向にあります。

●だ液
高齢にともなう唾液分泌量の現象は、味覚異常や感染防御機能の低下を意味し、感染症にかかりやすい状況になっていることになります。

●老人性肺炎と口腔細菌
口の中には300種類を超す細菌がすみついています。高齢者の直接的な死亡原因として最も多い疾患は老人性肺炎で、ほとんどが誤嚥(食物が口腔細菌と一緒に誤って気管に入ること)によって発症しています。

よく噛むことで、こんなに効果があります

 お口の中は加齢と共にどうなっていくでしょう
 お口の手入れ方法
●お口の手入れ方法
手足の筋肉が衰えるのと同様、食べるときに働く筋力も徐々に衰えていきます。口腔の機能が急激に低下しないよう、機能を保つためにも、うがいを励行したり、歯をみがくときにも、口腔周囲の筋肉(咀嚼筋)のストレッチを欠かさずすることが大切です。他の方と楽しく話し合うチャンスをたくさんつくることも、食べる機能を保つことに役立ちます。
残念ながら、自分の歯をすべて失って、総入れ歯(総義歯)を入れている方には、それを使いこなせる能力を持ち合わせていないと、入れ歯を口腔内に保持することはできません。
入れ歯はメガネや義手、義足と同様な働きを持つものですが、コンタクトレンズのように、それを軟らかい組織の中に入れ込んで、しかも、それを使いこなし、食べ物を咀嚼しなければならないという、あやつる技術が必要なのです。

 総入れ歯
すべて自分の歯を失ってしまった場合に入れる義歯を、全部床義歯あるいは総義歯(総入れ歯)と言います。
義歯床と言われる部分に使用される材料に、金属と歯科用レジン(アクリルレジン)があり、それぞれ金属床義歯、レジン床義歯と言います。総義歯の作製には、型採りから装着まで、患者さんの個々のお口の状態によっても異なりますが、だいたい4〜6回ぐらいかかります。

●義歯での食事の注意点
1回に入れる食物の大きさは少し小さめにしたり、量も少な目にして噛む方が、安定し噛めると思います。噛む場所は臼歯部(奥歯の部分)で噛むと安定して噛めます。

●義歯の清掃方法
基本的にはブラシでみがく機械的清掃と、清掃剤の化学的清掃という考え方で、義歯の手入れをしてください。義歯専用の歯ブラシ、入れ歯洗浄剤等各種市販されています。


●はずした義歯
義歯を入れる専用容器がありますので、はずしたら必ずこの容器に入れて保管する習慣を付けると良いと思います。なお容器に入れるときは必ず水を入れておき、その中に義歯を入れて下さい。義歯は乾燥すると変形する恐れがありますので、注意して下さい。


義歯によって改善されたかみ合わせの高さや筋の緊張は、円滑な咀嚼や談笑によって活発に機能し、豊かな表情と健康的なイメージの向上につながるのです。
歯の喪失によって生じた機能や外観の変化を、義歯といった人工的な装置で回復、改善し、残された口腔器官の保全をはかりながら、健全な食生活を通して心身ともに健康に生活していただくことが、私たち歯科医の仕事の大きな目的です。

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